煎茶道で愉しむ、非日常のひととき

寺子屋三光院は、
日本文化の体験玄関です

日本料理の四大源流と呼ばれる伝統的かつ代表的な料理の中でも、
最も古い歴史を持つ精進料理
(飛鳥時代からの精進料理、室町時代からの本膳料理、
安土桃山時代からの懐石料理、江戸時代からの会席料理)

その中でも僧侶向けの修行飯とは異なり、
比丘尼御所において皇女向けに発展してきた背景を持つ
三光院の精進料理は、現状では日本で唯一の存在です。

雅寂と表現されるその特徴は、
質素さよりも一種の贅沢さや華やかさがまとわれており、
全ての献立に禅的思想が加味されています。

西井香春先生がフランス料理から精進料理に転向された背景には、日本人として日本のことを知らないのは恥ずかしいこと。日本のこと、イコールそれは日本文化のことを深く知りたいとの想いがあってのことでした。

加えて三光院は婦女子教育に熱心だった西野奈良江刃自が、三具足に由来する華道、香道などの日本文化を含めて、女性たちが教育を受けれる場を設けたいとの想いで御開基された場所です。

三光院初代住職の米田祖栄和尚様は五歳からの尼門跡寺院育ち。比丘尼御所(尼門跡寺院の旧称)は御所由来の日本文化を色濃く継承してきた歴史があります。また、全ての道事は、禅寺で練度を高められたとも言われています。

現在、寺子屋三光院では、精進料理でご縁が出来た各道の先生方に、十月堂、留香閣という舞台を中心にして、実に様々な文化体験機会を提供していただいております。

三光院は精進料理のお浄財だけで運営されてきた尼寺ですので、各教室との金銭関係はございませんが、逆にだからこそ運営には責任を持って関与させていただいております。

 寺子屋三光院の存在が皆様の人生の豊かさに繋がっていくとしたら、これ以上の幸甚はございません。精進料理同様に、可愛がっていただければ幸いです。 

精進料理について

三光院の精進料理は、皇女出身の姫宮住持さまたちに召し上がって頂くために、無名の尼さんや女官さんたちが作り継承してきた日本で唯一の存在です。一般的な僧侶由来の精進料理とは文化的背景が異なります。その特徴は多岐に渡りますが、分かりやすいところでは次のようなことがあげられます。

  • 料理は一皿づつ、作りながら提供される。
    (料理は作りたてが一番美味しい、との気遣いと慮りがあります)
  • 淡味と呼ばれる素材そのものの味をより重要視して、出汁を使わない献立も多い。
    (出汁を使用する際も当日煮出しの昆布出汁だけです。動物性は一切使いません)。
  • 快敷、飾り花と呼ばれる草花でお皿を飾る食文化がございます。(今では他所でも珍しくありませんが、僧侶向けの精進料理にはそもそもはない文化です。姫宮様に視覚でも楽しんでいただくという想いや、祈りを込めた言霊信仰により継承されてきました)

書籍案内

毎日やさい精進料理

西井香春著

2019年5月刊(主婦の友社)

はじめてのおそうざい精進

西井香春著

2019年5月刊(世界文化社)

尼寺のやさい料理

西井香春著

2020年10月刊(家の光協会)

寺子屋三光院

〒184-0004
東京都小金井市本町3-1-36